Khabarovsk シベリア鉄道ロシア号へ乗り換え

Trans-Siberian Route ハバロフスク、イルクーツクを経てモスクワへ

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July 1985
シベリア鉄道へ乗り換え
 ナホトカから乗ってきた鉄道は極東鉄道(シベリア鉄道に途中で合流している)であり、ここでシベリア鉄道ロシア号へ乗り換えることになっていた。これは、シベリア鉄道の始発駅であるウラジオストクが軍港であるため外国人の立ち入りが禁止されているからだた。 ここで大きな事件があった。乗り換えの時間を利用して街へ出たのだが・・・危うくシベリア鉄道に乗り損ねることになりかけた。顛末は下記にあるとおりです。


駅から見たアムール並木通り 同右方向

ハバロフスク周辺地図
同方向左側

最近の地図なので”さっぽろラーメン”という表示もある。駅前にも”さっぽろラーメンがあるではないか!シベリア鉄道駅正面からアムール川に向かってアムール並木通りが伸びる公園を繋いだ防災緑地のような広い道だった。(この地図は後日webより入手)


ハバロフスク周辺地図


ハバロフスク顛末記 (要するに写真を撮っていたら警察に連行され、ロシア号に乗り遅れそうになったということ)
  • ナホトカから乗り込んだ極東鉄道はここハバロフスクでシベリア鉄道へ乗り換える。路線はナホトカを出発してすぐに本線になるのだが、車両はそのままハバロフスクまで行く。これはウラジオストクが軍港であり外国人の立ち入りが禁止しているからである。思いがけない時間が取れたと荷物をインツーリストの添乗員に預け、さて探検と思って出かけたのがことの始まり。
  • 駅舎を撮ろうと思って少し遠ざかったところから一望できる場所を探していた。何枚かと撮ったあと横をみると住宅街が広がっていた。好奇心一杯でその住宅街に吸い寄せられていく。プレイロットで遊ぶ子供たちを被写体に何枚かシャッターを切ったあと帰路に着き始めたとき後ろから私に話しかける人がいた。
  • 何を言っているか私に判ろうはずがない。だが言わんとすることは身振りで手振りでそうだと思った。それは私の写真撮影らしい。彼をよく見ると警察らしい服装をしている。そして着いてこいと言っている様子。抵抗するのも憚られたので言われるままにしたら、警察署らしい建物に着いた。
  • ある部屋に通され数人の太った人が入ってきてカメラを出せと言う。断れる状況にもなかったのでので渋々渡した。そして、ここで待てといっているらしい。それから何やら電話をかけまくっている。時間を気にしながら待つ事30分、何も始まらない。ここはロシア語のみでまったくわからない。
  • そのうち年配の女性がやってきて、何やら書類を手書きで作り始めた。しかも写しまで手書きで。時間がどんどん経っていくことが非常に気になったがなす術なくほとんどあきらめの状態。
  • シベリア鉄道に乗らなければならないことを身振り手振りで説明するがわかってもらえない。書類ができたところでそれにサインをといっている。何が書かれているのかさっぱりわからないがサインをしたらそのままどこかへ連れて行かれるのか、はたまた釈放になるのか、頭にはいろいろなことが浮かんでくるが、とにかく前に進まないと思い、思い切ってサイン。そのあと、カメラを返してもらうがフィルムは抜き取られていた。しかたなく没収するんだという表情だった。
  • これで目出度く解放されることになった。そして駅へ戻らなければらないことを説明するもわからない様子なので”インツーリスト”、”インツーリスト”というと合点が行った様子。
  • 外のパトカー(もちろんソ連製4輪駆動、軍用車みたいなやつ)に乗せられ送られた先が、インツーリストホテル。駅のつもりだったがインツーリストホテルというのがここにはあったのだ。レセプションで英語の通じる人にシベリア鉄道に乗らなければならないことを説明する。レセプションからロシア語で警官へ説明、”よしわかった”という感じで、先ほど乗ってきたパトカーで今度は駅へ直行する。
  • かなりとばしていたみたい。目的の駅が目の前に見えてきてやや安心した。駅の前で降ろしてくれると思っていたら駅の横へ入り込む。そう、そのままプラットホームまでパトカーを乗り付け、ロシア号の横に着けた。こういう列車の乗り方あるんですね。感心、感心。
  • ロシア号からはパトカーに気づいたらしくインツーリストの添乗員マリナが列車のドアから顔を出した。私の荷物を降ろしかけているところ、間一髪滑り込みセーフとなった。あとからマリナにたどたどしい日本語でかわいく怒られた。どうも鉄道と交渉してシベリア鉄道を1時間近く待たせてくれていたらしい。
  • 置いていかれなくてよかったと胸を撫で下ろす反面、一人の乗客のために小一時間も遅らせることができたシベリア鉄道とソ連のおおらかさ?に驚いた。列車に乗り込んだ後ナホトカから同行の人たちに心配をかけた旨詫びるとともに、その様子をいろいろと説明した。というわけで無事次の目的地、イルクーツクへ出発。マリナとシベリア鉄道に大感謝。

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